小浦猛志(小浦武志): 2010年7月アーカイブ

先人から学ぶ

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今日、7月28日は沖縄高校総体開会式。全国高校テニス選手権 第100回記念大会は、明日新たなる100年に向け熱戦の火蓋を切る。

選手、監督の皆さんの幸運を祈ります。


シーズンたけなわの今、太平洋のかなたから又々ビックニュース!!

クルム伊達選手がパリに続き、サンディエゴで元世界1位のサフィーナに、4-6, 7-6, 6-2で二連勝。
あと2ヶ月で満40歳のクルム伊達。元世界4位とはいえ、あまりの凄さにおどろくばかり!!

しかし皆さん"この結果には、原因有り"。

なみいる指導者の皆さん。男でも女でも、テニスのは同じ。スーパーレディーが、この年齢でも世界の50位を目指し戦えるのは、今の努力だけでは無理。

彼女が持つスピードと言う身体能力は、20年前世界の舞台で活躍中に手に入れたものでも無い。彼女が、15歳位まで在籍していた、四ノ宮テニス他の民間クラブの教えが今も生きています。

難易度の高いラケットスポーツ、テニス上達の原動力は身体能力。

スピード豊かに、ダイナミックに身体を操る身体能力、運動神経、今様にコーディネーションと言われています。

高いレベルに少しでも上がりたい。世界のグランドスラムで活躍したいと夢中で背伸びするジュニア達。ホームコーチにご両親。

試合の結果は大切なれど、本当に世界へ行くには私が言う"身体能力、運動神経"は、テニスの絶対基本。

もう長年、声を大に全国で話しても、現場は変わらない!

ジュニアの成績は捨てても"身体能力、運動神経"を鍛える事は忘れない。

向上への限り無き後天性財産です。この件は、山本トレーナーが折につけふれます。

さて、その証拠にサフィーナとの試合前日のメールのやり取りで、クルム伊達選手は、
(1)チャレンジ精神
(2)体が動き、フルフットワークで走り廻る
(3)サーブの確率
 たったこの3つです。

相手は、元世界1位。作戦は、フットワーク。向こうは夏とは言え、夜は気温が低く一番心配なのは、体が冷え走れない事。あとはサーブのみ。

古今東西、未来でもフットワークとサーブキープはテニスの絶対的要素。

サーブキープが確実なら、レシーブサイドは、前後左右のポジション変化で揺さぶり、罠張り、駆け引き有り。このサーブとレシーブは、運動能力が一番必要な一瞬です。

シーズン中も"コーディネーション開発を"。



小浦猛志、山本修嗣さんに質問がある方は、icon:mailお問 い合せ フォームよりお気軽にご質問下さい。

みなさまのアプローチをお待ちしております。

小浦猛志 オフィシャルサイト
http://www.koura-takeshi.com/


それぞれの局面のタイプ

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皆さん、先週木曜日に山本トレーナーが、元100m sprinter現クルム伊達選手のフィジカルトレーナーの眼から"ラケット&ボールゲーム"の印象を伝えてくれました。

自分の原点 陸上競技よりテニスのトレーナーにのめり込んだ、テニスの魅力を伝えてくれました。

精神と肉体を削り合う、優雅さと過酷を兼ね備えたお洒落なテニス界衝撃デビューに続き、目からウロコのテニス解体新書ビジュアル版が始まります。

大暑の候にも関わらずテニス三昧の皆さん、間もなく沖縄で全国高等学校テニス選手権が開幕。遂に100回記念大会。読者の中には、ちょっと以前の青春が、遥か歩んだ道のりが線香花火の如く思い出される事でしょう。

沖縄の全国高校総体全競技中、テニスは最古を誇る青春の戦場です。

夏の甲子園よりもっと古いアルバムは百ページ、全国高体連テニス連盟全ての関係者の皆様、感謝感激です。

平和を願う沖縄での開催の盛会を祈ります。グッドラック。






試合の考え方、コーチサイドから見ても選手に取っても同じです。

試合経験の浅い選手の事は、初回に述べましたが、経験豊富な選手の中にも、"舞台に負ける"、"結果に入り負ける"、"相手と戦い負ける"等々のタイプがあります。

これは、私の目から見て感情コントロールの難しさにあります。

いくら戦術をあたえても、"集中力"と言っても感情コントロールを日常生活の中で練習しないとなかなか解決しません。集中力トレーニングで大切なのは、最初に感情コントロールが出来ないと"ホンモノの集中力"は習得出来ません。

この練習は、下記の人達に私は学びました。

クルム伊達公子、浅越しのぶ等がお世話になった、フィジカル&メンタルトレーナー
(株)トレビック 椙棟 紀男 氏 TEL 06-6423-1231

残像カードの開発者、頭脳とカードのスペシャリスト
高岸建築研究所 高岸 弘 氏 TEL 06-6252-3490

この二人のメンタル、集中力は現場にすぐ生かせ、最高にわかりやすく面白い"現場メンタル"です。


さて、本題です。

"舞台に負けるタイプ"このタイプは、まず沢山の舞台、スポーツに限らず、音楽でもクラシック、

その他の静の中に動の有る舞台や勿論、ビックトーナメントの息詰まる時(観る)を体験させたら必ず変化進化が起こります。

心臓が苦しくなる局面、緊張と弛緩を味わい、"我舞台を知る"。

全く別な世界からの、逆転の発想的学びが効果的です。

次に"相手と戦う選手"は、これも感情コントロールを失い、苦手選手をつくってしまいます。

"負けず嫌い""好奇心"は、選手は勿論、コーチに誰に取っても学び、変化、進化、潜在能力開発の最高の武器ですが、使い方次第で、自分の心に大きな敵となって表れます。

"舞台に負けるタイプ"でもそうですが、"シャイ、恥ずかし"ぶざまな試合したら 等々がつきまといます。

"相手と戦うタイプ"も"こんな相手に負けたくない"と思えば思う程、感情コントロールを乱し、負けず嫌いの長所が消え、状況判断を失い、戦術を忘れ、自分が自分の力を吸い取り、心では"クッソ、チキショー"とむなしい声を張り上げても、もがき苦しみ、結果は散々です。

長いコーチ歴で、ナショナル監督時代を通じて、この様な例は沢山見てきました。

皆さん、こんな時どう指導しますか?


ベストウェイが有れば、負ける選手、試合はなくなるでしょう。それでは、スポーツ、テニスは面白くなくなります。(笑)

いずれにしても、どんなにテニスが変化進化しても、この様な現象は今も昔も同じ、これから先も続きます。自分流の絶対基本を築き、コーチは何度も何度も"ヒツコク選手を信じて指導する事です。"

" Should never give up !!" コーチの仕事は忍耐です。

次回は、もう少し具体的にお伝えします。




※文中、私の自分流造語が続出で、文字が正しくないと指摘があると思いますが、私流コーチ学で選手に感覚的に伝えていますので、ご理解ください。


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コーチトレーナーから学ぶ

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テニスのコーチは、選手という生き物を扱う。
テイクバック、インパクト、フォロースルー、形にとらわれすぎな現場指導。

でも、大事なのは、人体機能という絶対基本型、そして最後には自在に操る秘策秘術の戦術、型、形、自在が大切。

型は絶対守る基本。形は、個性。自在は旅立ち。これが選手と指導者のストーリー。

日ごとコートで仕事に明け暮れるコーチたちは、他競技との接触がない。

ビジネスの世界でも、他業種との交流は盛ん。

トレーナーの存在は、他競技からの情報を得る、クロストレーニング。

傍らにいるトレーナーは、陸上競技はもとより、多岐にわたるスポーツの現場で仕事をしている。

私が始めてあった、椙棟トレーナーは野球、バレー、バドミントン、のトップクラスのトレーナーであった。

バイオメカ二クス、スポーツ生理学をいち早く勉強できたのは、この人のおかげ。

今現在、二人とも年をとり、現場でのデモンストレーションは、限度あり。でも、彼は情報の宝庫。


さて、今回登場の山本修嗣トレーナーは、若干27歳。

元陸上競技100m (10.8の自己記録)。近代トレーニング学を身に着けて現場に登場。


私の目にとまり、一昨年の全日本テニス選手権、準々決勝よりクルム伊達公子選手のトレーナー。

私が選んだ理由は、アラフォー クルム伊達選手に大目標の全日本優勝に必要なのは、スピードという悪魔のごとき繊細な動きを再度身につけようと思った。

年はとっても、テニスはスピード。

これにつきる。

0.1秒の明暗を求める最大の決断だった。


さて、ここからは毎週木曜日に、スピードにかかわる人体機能と運動局面を追求していきます。



■山本修嗣トレーナーへの質問

第一話の質問事項は、陸上競技、元100m他スポーツからテニスをみて、どう思うか。その感想は?




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Homepage開設から

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始めた頃は、何を書こうかと右往左往?!

現役選手時代(24歳)にして、沢松姉妹のHitting Partnerは打っているうちに、相手は日毎に変化、進化、"これはえらいこっちゃ。

こっちがしっかりしないと大変!!"指導と言う現場経験から、基本が如何に大切かを学び、時にはコーチングをして、又、当時はベンチコーチ有りの時代だったので、ビッグイベントのベンチに座り、戦術アドバイス。圧巻は全日本選手権決勝で、米国選手相手にベンチに座った事も。

逆にその経験が自分に返り、挫折しかかった選手生命が再燃。長い選手生命につながり、今もコーチの現場の絶対基本になっている。まさに歴史の恩恵にさずかっている証明!!

その40数年の経験という歴史の1コマをひもとき、Homepagに掲載するのは、頭の整理タンスは開かなかったが、my Homepageの読者、柳原コーチのおかげで連載可能。

"試合の見方、考え方"と言う質問はスゴカッタ!!

走る基本、打つ基本、千変万化の秘策・秘術、計り知れない人の能力開発、コーディネーション、メンタルタフネスの追求まで。全知全霊を挙げた一打。

第一回 全日本テニス選手権チャンピオン福田 雅之助氏の言葉、

"この一球は絶対無二の一球なり。されば、心身挙げて一打すべし"

庭球する心がほんの少し伝えられたろうと思う。テニス学者 ドクター ショーン・ボーン氏が、"技の追求に限り無し。目標に限り有り"

ゴルフの世界には、"如何なる最善策をもってしても、最高の結果を得る保証なし"など一字一句に自分の未熟さが思い知らされます。

同期の九州の友人、大野氏は"我以外他師"が座右の銘。

いつまで現場を歩き続けるかわからないが、思いを込めて掲載します。


ご意見、ご質問があれば、ご連絡お待ちします。尚、近々に現在、クルム伊達選手のフィジカルトレーニングをタイムリーにサポートしている、山本修嗣さんと共同掲載します。

山本トレーナーは、元陸上競技100mのランナーから、トレーナーの道へ。神戸を拠点にナショナル田島マネージャーの元、テニス界で活躍中です。





※文中、私の自分流造語が続出で、文字が正しくないと指摘があると思いますが、私流コーチ学で選手に感覚的に伝えていますので、ご理解ください。


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夏の陣 真盛り

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どのスポーツもジュニア達はシーズン真盛り。

各ブロックの予選を勝ち上がり、地域、そして全国の舞台へ。

テニスも今が正念場でしょう。選手の皆さん、梅雨明けの猛暑、連日やってくる緊張というストレス。体調にはくれぐれも注意して下さい。

指導者の皆様、ご苦労様です。シーズン最盛期は練習のやりすぎに注意です。
技のチェックと戦術の確認、コンディショニングが大切です。

ご家族の栄養へのサポートは、真夏の戦場では体力と言う最大の戦力です。結果は、そのサポートの証です。


さて、全国高校100回記念大会。100年に一度の歴史の恩恵にさずかる選手達。

誰の頭上に"勝利の女神"がほほえむのか。

でも、ウチナーの太陽か、ハイムルブシの如く輝くのは一瞬。日が沈み、星が消えた翌日には、全日本Jr 大阪夏の陣。

瀬戸の朝凪ぎ、夕凪ぎで動かなくても体力が消耗する大阪のお盆。

周囲の期待に選手達は、何をエネルギーに自らを奮い立たせるのだろうか。

技・術・体力は、もちろんの事、メンタルと言う尽きない心のエネルギーは、前3つを動かす何ものにも変えがたい燃料でしょう!

メンタルには、強烈さ、勇気、誇り、集中力、適度な怒り等々いろいろ有るでしょうが、最終的には、今持てる技を局面に応じて、効果的に発揮できる戦術の有効選択につながります。

ワンポイントごとの意識の切替、挽回、リード、トドメ等の仕切直しが的確に出来る事です。
そこで下記図を見て下さい。
pht100720.jpg
激戦の試合進行で、4オールこの時点を0とします。

次にどちらがリードし、5−4(4−5)と展開、4オール時の局面は双方共に目の前がワンポイントに技、特に戦術に集中しているが、目の前の1セットが(先の結果が)見える頃、各選手共に不可解なサーブ、レシーブ、ショットが突然多発。ギャンブルになります。ゆれる、迷う心がうかがえるのも、この辺りです。

試合状況は、ワンポイント刻一刻変化し、先の結果へ思いのつのる両選手が泥沼に入り、文字通りドロ試合に突入。

関係者の心身も健康によくない状態です。私も過去に幾度経験した事か。試合後は助言じゃなく、説教部屋が思い出されます(笑)

そこで、提案です。

先の図は、4オール。数学的には0ポイント。次に5−4(4−5)と試合が動いた時は、数学上ではこんな事に。

又、現場は4つの+(プラス) −(マイナス)ゾーンが生まれます。
試合は、4オールから5−4(4−5)へと!!

pht100720-2.jpg

0を中心に左右の(+)(−)ゾーン上、下の(+)(−)ゾーン

(−)ゾーンから一気に(+)ゾーンへは難しい。
(+)ゾーンから一気に(−)ゾーンへは、緊急事態発生でよくあります。
0という数字は、無限らしい。

ニュートラル、原点、ゼロポジション等多々耳にします。
ポイント毎チェンジエンドは、意識の切替、仕切り直し。何が起きてもまず、心を0に戻し、次に動こう。

練習はルーティーンの再確認。繊細さは、大胆を生む。



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デュースコート&アドコート

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試合の考え方、人それぞれではあるが、ワンマッチを如何に充実した内容にするか。

試合の考え方には、事前と試合中、そして終了後の反省という仕事があります。

特に、負けた試合からは学びは多い事は事実です。又、勝った時のイメージを大事にという助言は、私はあまり使いません。

次回、同じ相手やよく似た相手と戦う時、前回の"勝利"は"今回も勝たなければ"と結果に入り、プレッシャーとなるからです。

"負けから学び、勝ちは捨てろ"が私流です。

テニスのゲームは、スタートは必ず右サイドから左サイドと交互にやってきます。

さて、選手である皆さんは、どちらのサイドのサーブやレシーブは得意ですか。必ず得手、不得手があるでしょう。

どんなに優れた選手でも、これは有ります。テニスのゲームで右サイドは、ゲームを左右するポイントは1回です。40-15 又は、15-40 です。他は、全て左サイドでやってきます。

長い指導経験で、沢山の選手を見てきました。

フェドカップ、グランドスラムをはじめ、一般の愛好家大会でも同じ現象がおきます。それは、"私はバックハンドが好きで、アドコートが得意"という選手でも、"なかなかゲームポイントが取れません"となげく選手は沢山います。

一般的に、"メンタルが弱く集中力がない"とアドバイスを受けてますが、それだけじゃ解決しません。こんな助言をしてやるとベターです。

"苦手な右サイドでポイントが取れて得意の左サイドで何故取れないの?右と左じゃメンタル、集中力が違うよ"って、右の多くはリーディングポイント、ゲームは絶対落とす事が無い条件では、集中力の働き方は、相手の心のスキや自分のサーブ、リターンの仕方、戦術を幾通りかイメージし、たった一つを最高の勇気でもって決断、プレーに入りますが、取った瞬間に"ヨシ、一本"と気合いが入りすぎ、ギャンブル的プレーか、守りに入って落とします。

左サイドは右サイド以上の戦術をイメージし、相手をよくよく視詰めてプレーに入る事!

テニスのメンタルタフネス、集中力は事前に右は右なり、左は左なりの戦術を考えられる事を意味します。むやみにアドレナリンを放出し、声を上げて"ヨッシャー"だけでは、なみいるライバルを突き放せません。

テニスコートやグランドには、"勝利の女神"という女性が住む、女性に好かれる事が、"運を呼ぶ"と言った人がいます。

盲目的な集中力ではダメの様で、右は強烈にリードし、左は五感をゆるがす。
視て、臭いをかぎ、耳を澄まし、当って、ワンポイントを味わう。
ボールと戦う事を練習しましょう。

これが私流、右サイド、左サイドの原則です。




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スポーツ選手"背中が大きくみえる"

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ご質問を頂きました。

Q:テレビ観戦。腕の動きに注視してみるとありますが、教えてください。
サッカーで腕を注視してみると選手の状況に対する様々な駆け引きや基本を見ることが出来ます。しかし、私の生業であるテニスにおいて...何か欠けているのか?


A:小浦猛志より返答

返事が遅くなりました。
第2号でスポーツ観戦するとき、結果を追いかけ、一喜一憂に時を過すだけでなく、一挙手一投足に注視する事により、原因を自分なりに分析出来る様になり、技や術をより深く追求(好奇心)するでしょう。

良く言われる"目が肥える"現場の眼を養う事になるでしょう。さて、質問は"腕の振りに注目したら何がみえるのか"でした。

冒頭に、述べた様にTop選手は身長体格より、ひとまわりもふたまわりも、構えた姿勢、プレーが他選手よりも大きく、特に背中が大きく見え、動きも強力感スピード感があります。

これは、人体の機能をフル活用しているからです。動きの原則は"歩く、走る"です。この動きは、全てのスポーツの共通点です。二足歩行の人間も、四足歩行の動物にも、肩甲骨、骨盤(股関筋)が有るそうです。テイクバック、インパクト(歩いても、投げても、打っても)は共通、この2つの動作は、肩甲骨と骨盤の動きのタイミング、リズム、姿勢のバランスが全てです。

左、右の肩甲骨、骨盤を有効に使う事で(時にはダイナミックに、時にはシャープに)とてつもない牽引力を生み出します。背中の肩甲骨の動きが全てです。

それが、腕の振りです。この2つの部分は、車で言うなれば、前輪と後輪にあたります。双方が効率よく動く事をクルム伊達選手のトレーニングコーチ山本修嗣氏は肩甲骨×骨盤リズム=牽引力 4輪駆動(4WD)と表現しています。

パワーポジションから一気に4輪駆動への神経回路というエンジン全開へ、さらにTOP SPEEDから超加速へのアキレス腱反射へ突入、加速 減速 切返しが自由自在に運転出来る名だたる選手の背中は大きく、ウデの振りは鳥の羽根の様に見えます。



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私流テニス戦術分析

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テニスでは、よくこんな言葉が有ります。基本練習、応用練習、パターン練習、練習試合等々、何故こんなに区別するのか理解に苦しみます。

何の為の基本と応用パターンなのか。確かに打てる様になる迄は、フォームやタイミング、リズム、バランス等、学習能力が高まるアノ手、コノ手で初心者に指導しますが、少し打てだしたら基本と戦術ドリルをワンユットに指導し、ゲームに興味を持たせ、相手に考えさせ、ゲーム能力の開発が大切です。

パターン練習にそった練習を積重ね、3年もするとその神経回路が固定化し、テニスはうまいが勝負に勝てない。"練習はクセ、習慣と言う神経回路を構築します。"要注意です。

pht100712.jpg
※PDFでダウンロードできます。「平面的基本」(86kb)


この図を参考に自分流の効果的ドリルを沢山考えて下さい。又、この図を参考に試合の見方をイメージすればハイレベルの試合でも、今迄解決出来なかった試合の展開の気づきが出てきます。

観て、視詰めて、看極める第一歩です。

次は、選手の試合中の考え方を述べます。多分、試合中の選手がコーチや関係者の予測期待に反したショートの理由が解ります。

"結果に入いる"、"ワンゲームが欲しい、ワンセットが欲しい"

"デュースコートに強いが、アドコート、重要ポイントが取れない"

"ボールと戦う か 相手と戦うか"大違いです。

生々しい事が次回に出てきます。考え方は、メンタルタフネス(戦術)と言えます。



試合の見方 考え方

どんなスポーツでも、攻撃と守備のポジション、フォーメーションが有り、平面的基本と立面(空間、時間)的展開が有ります。

テニスでも、クロスストレートのラリー、自陣を押上げるネットプレー、前後にゆさぶるドロップショット、トップスピンロブ、時間をもぎとるライジングショット等、相手の空間のスキを突き、陣形と言うバランスを崩しワンポイント取得につなげる。

チーム競技も1対1の競技でも、攻・守の原則基本は同じです。

さて、ここで言う私流テニスのゲームは、別表の図が平面的基本です。

コート中にクロスの斜線とストレートの点線が有ります。

名付けて"ビックX&Iライン"。テニスのゲームはセンターマークを中心に右サイド(デュースコート)へと交互に進行します。

スタートはクロスが原則です。

センターベルトを中心に左右のXは大きく開いたり(ショートクロス)、センターマークに近づくとXマークが狭くなる事が判ると思います。

ストレートもコート内では真っすぐ直線になりますが、サイドラインの外側で打つと中に入ってくる事になります。

選手がボールにあるいはサーバーの打つ位置により、ポジションが微妙にあるいは、大きく左、右に変わるのはその為です。

ストレートは、絶対ラインとあるのは、最短距離で高速、短時間のショートがくる為、そのラインを読みポジション、守備ライン、攻撃ラインをベースラインの後方にかいています。

この平面プランをベースに長く短く、角度、空間(ロブ)、速さを駆使して展開し、ワンポイント取得に秘術を尽くします。

長い指導経験で感じた、私のテニスゲームの基本分析です。多分、当り前の話しですが、選手や愛好者への伝達は困難です!!



※文中、私の自分流造語が続出で、文字が正しくないと指摘があると思いますが、私流コーチ学で選手に感覚的に伝えていますので、ご理解ください。


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ウインブルドンを観て

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ウインブルドンを観て、"原点はフットワーク、ショットはヘビーアンダースピン"。

この何週間、完全に寝不足です。夕方のプロ野球に始まり、ワールドカップ、ウインブルドン、明方のワールドカップ。

一球の明暗、ワンラリーの妙味、一発のカウンター、スローテンポからアップテンポ、梅雨と暑さを忘れる真夏の夜の勝負を満喫し過ぎています。

さて、"試合の見方、考え方"のご質問を頂きました、榊原さん。改めてお礼を言います。

私の頭に詰まっていたモノを少しずつ思いつくままに放出していますが、ご期待にそってますか。

途中質問OKですから、イメージが違ったら連絡下さい。


さて、ウインブルドン、フェデラーが破れ、その破った相手のベルディがナダルと決勝を争い、ナダルの巧さ、強さにワンセットを取れる事なく破れ、女子もセリーナの圧勝で聖地は終幕しました。

ここで、興味深いことは、今年もオーストラリア、フレンチ、ウィンブルドンと3グランドスラムが終了しました。

2年程前から気になっていたのですが、初めはフェデラーのテニスが変化していると感じましたが、何かが良くわかりませんでした。

でも、何か違うと気がついたのは、サーブのトス!!
叉々、少しだけ低くなり、インパクトからの切り返しが速く、しかもアンダースピンの切れ、鋭さが素晴らしく、使用頻度がラリーの30%を超える位重要な攻撃的ショットに確率、トップスピンに対抗するにはアンダースピン、右対左。グランドストローカー対ネットプレイヤー等々。

又、アップテンポ対スローテンポとあらゆる敵に対応出来る様、常に基本に忠実に変化と進化を求めているのはさすがである。

その証拠にウインブルドン、男女優勝者ナダルもセリーナ・ウィリアムズも随所にサーブ、アンダースピンの向上が見られる。

長く世界の王者として君臨して来たフェデラーの芝生でもクレーでも、ハードコートにも対応するテニス、これがオールラウンドプレースタイルであろう。

今後、世界を目指す日本選手達に伝えたい事は、どんなにテニス環境条件が良くても、それだけでは目標は達成出来ない。今年40歳になるクルム伊達選手が、つい先頃引退した杉山さんが、160数cmの小柄ながら大記録を打ち立てたその原因を皆さんは、どの様に理解されてるか。

その原因はたった一つです。

日本テニスで一番研究されているのが"打ち方" 沢山のテニス雑誌で毎回の如く解説されている連続写真で見るフォーム、打ち方。

でも、ハードコートであれ、世界のトッププレーヤーは、2本の脚、足底、足首、膝、股関節、肩甲骨の機能性がズバ抜けている。

テニスを始めた子供の頃から、おそらくコーチが"フットワーク、バランス"を言い続けたのであろう。

"フットワークという脚、足さばきを研究する事が世界への歩き方、走り方"。

一瞬にしてトップスピンからアンダースピンへの切り替えをフットワークで行なっている、ゴルフ界では"パット is money"らしい。テニスでは、"フットワーク is money"が私流指導指針。

日進月歩のテニス界、風の如く走り、林の如く相手を観て、火の如く襲い、何があっても山の如く動じない、ベテラン選手から若手にと戦国時代突入を伺わせる今日この頃。

全米オープン、夏の陣で日本選手の活躍を期待しよう。

眼使いでモノの見方が変わる

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前回は、"観察眼"について述べました。文中、私の自分流造語が続出で、文字が正しくないと指摘があると思いますが、私流コーチ学で選手に感覚的に伝えていますので、ご理解ください。

さて、観察眼と言う視機能、視覚は人間にとって物事を習得する時、最大の武器となり、五感のうちでも80%から視覚を駆使して情報収集に当るようです。
神経回路が発育時にある低年齢ジュニア、初心・初級の大人と言えども、眼使いは能力開発可能です。

"試合の見方、考え方"は、刻々変化する現場の流れを何処に見(看)極めるかです。私の視機能、視覚(スポーツビジョン)の師である、田村先生は"スポーツの中で眼は時間を与えてくれる"と教わりました。私に取っては、強烈なインパクトでした。

技は"タイミングとリズムとバランス"で構成されている。
フォームが美しかっても、"何時テイクバック、いつインパクト"のタイミングが取れない人は、ボールをコントロール出来ない。

"ボールがどこにどんなスピード、自分や相手がどこに"の瞬間視の弱い人は、現状判断×予測能力に欠け、シングル、ダブルスのポジションフォーメンションにパニックをおこす。

聖地ウインブルドン、サッカーワールドカップの勝負に一喜一憂の観戦中に腕の動きに注視して"眼使い"の練習をして見て下さい。宮本武蔵の書に"見る眼弱く観の眼強く"コーチに取って究極の言葉かも!!

特に14〜15歳位迄に脳と視機能(神経)を直結させる、俗に言うコーディネーション機能が発育構築されます。

勝負脳は、この時期に沢山試合を見せると超効果的レッスンとなり開発され、忍耐もきたえられます。

画一的パターンで教える事も悪くはないですが、選手の自己開発能力を低下させ、低年齢では勝てますが、本当に"戦える年代"でもてる身体能力をフル活用できなくなるモノです。

先の述べた、"眼は時間をくれる"について、サーブに困っているジュニアに一般愛好家に質問しました。"皆さん方、サーブのフォームはOKです。でも、ボールがスピード出ませんね。では、あなた達がサーブをする時間は、何秒くらいですか。"とたずねると"やっぱり"でした。2〜3秒がほとんどです。視機能は皆さん同じOKです。でも、ボールのスピードやその他の事を見る感覚"視覚"が人それぞれサーブが2〜3秒かかると言う答えは、指導者側から考えたら如何ですか、トスの高さはどれ位上げますか。

3秒なんて数mの高さでは足りないくらいでしょう。ロビングがそんなモノです。長くても1秒チョイがサーブの時間帯"そのままのフォームで1秒で打てるトスを考えサーブしましょう"と教えたら、大人でも気がついた人は、5分でサーブが速くなりました。

①テイクバック ②インパクト ③フォロースルで指導の手順が①→②→③のリズムに変わりトルクが上がらない人がほとんどです。眼使い、視覚をうったえるだけで考え方が変わる一例です。

視機能、視覚の勉強はこの人を紹介します。
新大阪の近く、地下鉄江坂駅前に"視覚情報センター"TEL 06-6338-8739 小浦の紹介で来たと言って下さって結構です。試合の見方は勿論、モノの見方の眼が変わります。

次回は、テニスを具体的に分析し、デュースコート、アドバンテージコートの現実を説明します。



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