あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。
ご質問を頂きました。
「プロフェッショナルテニス理論」を拝見しました。早速ですが、お聞きしたいことがあります。
ストロークのテイクバックのタイミングについてですが、DVDでは右足のセットと同時にテイクバックしていますが、一般的には「テイクバックは早くする」と言われています。
そこで、小浦さんの考えとしては、試合などのラリー時において、どのタイミングでテイクバックを行えばいいとおもわれますか?
ご質問にお答え致します。
一日、何百、何千球も打つテニス。「テイクバック」のタイミングは、ミクロの時間で全球ちがうでしょう。相手のボールを予測し、風の如く走りボールに到達し、後足を壁の如く地面につき刺し、火の如くスイングし、ボールにおそいかかってくれば、コーチはニッコリ言う事なし。テイクバックは、ショットの全てを決定づける。超重要な一瞬です。
その絶対基本は、フットワークテクニックです。
さて、そのタイミングですが、私の練習はドリルであれラリーであれ、選手の「構え→第一歩のスタート→中間フットワーク→テイクバック」この過程のタイミング、リズム、バランスを注視します。
その結果がインパクトに現れ、結末が1ショット1ポイントにつながります。コーチは、真正面、真横、真後から視察し、選手がどのタイミングでテイクバックというヒッティングポーズに入るかチェックして下さい。
肩甲骨、骨盤リズムは、私の理論でご存知でしょう。多くの選手は、このタイミングをバウンドに合わせて行ない、一瞬でインパクトに切返し、全てのタイミングを狂わします。
どんなゆるいボールでも、ボールがバウンド時からインパクト迄の時間は、何秒ありますか。何秒も有りませんよね。速い球なら、仮に時速50kmのボールなら0.1秒で1.4m進みます。
こんな時間帯でテイクバックインパクトのタイミングリズムは大遅刻です。この現象を私はこんな表現をします。
「ボールにつられて動き、ボールにつられてテイクバックしてる」または「ボールを打ちに行ってない、ボールにとどきにいってる」とです。テイクバックは、後ろか下に止まる、インパクトは前に止まる事ですが、ボールがバウンド寸前に後脚がセットされテイクバックが完了している態勢がその時、「テイクバック」のタイミングです。
バウンドしたらフォワードスイングが始まり、インパクトを迎えます。
私のテイクバックタイミング(ヒッティングポーズ)のチェックは、ボールがバウンド寸前に選手がどんなバランスで時間を支配しているか、又一瞬のスイングか全身をつかった「一気のスイング」かを見ます。
フットワーク中、テイクバックポーズ、インパクト時の呼吸が最終チェック。