小浦猛志(小浦武志): 2010年10月アーカイブ

頂いているご質問にお答え致します

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【ご質問】
今の伊達選手は昔と比べサービス(特にセカンドサーブが)が良くなっており、又フォアーハンドストロークの安定性が増している様に思います。そうでしょうか?

【ご回答】
確かにご指摘通り、サーブ力は以前よりかなり上まわってます。テイクバックは、個性的ですがトスアップからインパクトにかけ体幹(重心)の使い方のうまさが抜群です。

インパクトには、ボディーインパクト(地面を強く蹴る 衝撃で地面から力をもらう)体が弓の様に張った瞬間ですが、この時のバランスに注目下さい。
pht101026-1.jpg



頭の重心と足首の真直ぐで適度に体幹の重心が外に(前方)でてます。

これにより、次の動作ボールインパクトに向け、加速性が上がります。難しい言葉ですが、身体のトルクが一気にハイトップにギアーチェンジされます。

車と同じです。地面からもらうボディーインパクト(下から上へのパワー)を左右の(回転)パワーに変換、一気にボールインパクト(加速点)につなげます。そして、フィニッシュバランスの左足着地の強さと、両足首のアキレス反射、このタイミングの良い時は、サーブ好調です。

本人はサーブが今でも一番の課題と入念に練習しますが。試合の流れにより、高い所で仕事をするサーブは、どんな選手でも高テクニックを要します。

ついでフォアハンドですが、これも以前よりテクニックはアップしてます。特に、高い打点がとても上達しました。サーブと同じ事ですが、違うのはテイクバック、インパクトでのバランスです。

サーブは体幹の重心が適度に前に出ますが、フォアーは頭 体幹は真直ぐ 両足を広く(身長の半分位)地面に体重をかけ一気に上にインパクト、地面からもらったパワーを回転(トルク)動作に切替えボールインパクトに、そしてフィニッシュバランスで次の動作に切替えます。

又、この時に打球の軌道イメージが大切です。下図参照

pht101026-2.jpg
ストロークの練習で大事なのは、フットワークフォームだけでなくボールの軌道イメージです。

ネットの高い所を通してロングボールをしっかり打つ練習をすれば、自動的にラケットの加速点で打てHitting Point も前になります。

軌道イメージ1つで全てが変わる。





サーブ改善方法
(神山様、三浦様)

【ご質問】
現在スライスサーブを練習しているのですが、今一感覚が掴めず悩んでいます。9割方サービスラインをオーバーします(ボールの落下地点はほ同じ)。

【ご回答】
実際に一眼見させて頂けたらと思いますが、上記の事をもとに判断しますと、なんとなく練習風景が フォームがイメージ出来ます。

・長身ではないが、そこそこスピードの有るサーブかな!
・ ボールを打った瞬間の感触がザクッとこない!
こんな所です。当ってますか。

回転練習は、いきなり速い回転で練習するより、ゆっくり回転をかける練習をする事です。

(1) セットポジションの際、ラケットフェイス(打つ面)を上に向ける(ボールをスイートスポットにのせる)
pht101026-3.jpg


(2) テイクバックからインパクトにかけ、ラケットフェイスをずっとオープンのまま打って下さい。ラケットの面は気にせず、打球方向を気にしない、当るがままに打つことです。時計の針方向にスイングして、ボールに当たるとそれなりの回転がかかる。

pht101026-5.jpg


又、トスの位置がスイング方向で少し変わります。
12時は体に近く、1,2,3時は少しづつ頭を中心に右側に移行するでしょう。



(3) 現在のサーブ練習の結果で私の気づきは、もしボールが速くて9割オーバーは、トスの位置が体に近いでしょう。
もし、ゆるければ遠すぎでしょうが、感覚があまり良くなく、回転がかかっていないと思われてるので、これはないかなぁ?多分、近いと思います。



(4) ラケットをスイングする時の重要ポイントは、ラケットヘッドの認識です。ラケットヘッドの位置は、

pht101026-4.jpg



①〜③のどの場所か、②〜③の部分がすべてのショットでヘッドです。スイートスポットの上下になります。
この部分を認識して面作りスイングに利用して下さい。


(榊原様)
有明でお声をかけて下さり有難う。
戦場でクルム伊達選手の事で頭がまらわず失礼しました。質問は又、次回よりお答えします。








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ブログを2週間休みすいませんでした。

クルム伊達選手に帯同し、ソウル、東京、北京、大阪と9月13日〜10月17日まで、ツアーに参戦。

結果は、ご存知の通り、最後は世界新記録W.T.A史上最年長Vまで、あとOne setの所まで迫りましたが、残念でした。

本人の悔しさは、表現の仕様が有りません。この結果は、はかりしれない"悔しさと言うエネルギー"を日本中のテニスファンや指導者、コーチに与えている事をあらためて認識して下さい。

特にジュニア選手の育成に情熱をかたむけている指導者、勿論選手もです。


この一ヶ月、クルム伊達選手の練習、日常生活のサポートの合間に他選手の練習試合を暇が有れば、中野コーチと観察し分析し続けました。

大阪の決勝戦、タマリネ・タナスガーンは、私も熟知のベテラン。
2008年岐阜、クルム伊達選手が復帰した時の決勝戦の相手。6−4、5−4でクルム伊達選手のサーブ、あと2ポイント迄追いつめながら逆転され5−7、ファイナルセットは、今回の大阪同様体力の限界で、3−6で破れました。

我々コーチにとっても、選手にとっても、この大阪の決勝戦は今のニッポンテニスにとって、世界のテニスに立ち向かう、今の術を研究しろと"勝利の女神"からのおつげ!!


一週間たった今、仕事の合間に頭にチラツクのは、靭のセンターコート、クルム伊達選手vs タマリネ・タナスガーンの第1セットから第2セット、ファイナルが流れています。

中野コーチと談話、数少ないオンコートコーチの内容は最善策だったのか、こんな1週間でした。

つくづく、"勝ちに学ぶより、敗けに学べ"の教えが身にしみます。

他人のテニス試合の内容は、人事に有らず。皆さんと一緒にもっともっと勉強します。


頂いているご質問は、明日更新予定です。







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スタッフよりお知らせ

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本日は、小浦先生のブログ更新予定日でしたが、

現在、クルム伊達選手の練習に付き添われていますので、連載をお休みします。

楽しみにしていてくださった方には申し訳ありません。

来週からは、再開予定ですので宜しくお願い致します。

スタッフ





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サーブの基本練習

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前回、指導の手順とリズムの事を書きました。

1、テイクバック
2、トスアップ
3、インパクト
4、フィニッシュ

フォームを身につける際、学習段階で1〜2にかけて分習的に練習するのはあまりお勧めじゃないです。

1、2、3のテイクバック インパクト フィニッシュがいつの間にか1〜2--3のリズムになりがちで、サーブスイングのスピード感にスピードがなく間のびした身体運動になり、加速性が無くなります。
最初からワ〜ン、ツーのリズムで素振りすることが大切です。

その際、テイクバックを"ゆったり大きく"と"ゆっくり大きく"を勘違いしない様に!

"ゆったり大きく"はOKですが、テイクバックのスピードは結構速く取る事です。
でないと、インパクトでの加速性が悪くなります。

レディースで頑張っておられる方に、各地で指導しますが、皆さんフォームはOKなのにスピードが出ないのは、テイクバックスピードが"ゆっくり大きく"リズムがイ〜チ ニ〜 サ〜ン ほとんど同じスピードで、ヒッティングポイントインパクトで加速性が出ない、こんな事を考えてみましょう。

もしあなたが、思い切り幅跳びがしたい。フルスピードで走ってみたいとしたらどうしますか?踏切り前の助走は、ものすごいスピードでTimingよく踏切ります。

ダッシュと同じ、助走から加速へは、ゆっくりからいきなり早くは無理!!サーブは、2〜3秒もかかりません。

セットポジションから(静止)、テイクバックが始まったら終わるまで1秒位がサーブにかかる時間です。
長身であれ、低い人であれ変わりません。






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