夏本番!

 

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気が萎えそうになる連日の猛暑、選手以上に長時間コートに立ち続けるコーチ達はすごい!

 

さて小浦先生より第2回目の質問です。

Q:クルム伊達選手を初めてサポートした時の経緯と印象

 

↓まず前フリです↓

 

 

昼間は神戸の自宅にいたのに、気付けば夕方には品川駅の改札口にいた。

 

 

それは当時25歳、2008年11月の事でした。携帯にある1本の電話が。小浦先生からでした。

 

 

*会話は曖昧な記憶で書いています

 

山本(以後、山)「はい、もしもし」

 

小浦先生(以後、小)「おう、久しぶりやな。今何してる?」

 

山「いや、何も・・・」

 

 

俗に言う無職です。9月いっぱいで5年半過ごした東京から撤退して活動停止中でした。

 

 

小「試合のアップみてくれへんか?」

山「(まさか・・・)誰のですか?」

 

小「伊達や」

山「(そんな無茶な)・・・・は、はい」

 

小「今すぐ有明に来い!」

山「(そんな無茶な)・・・・は、はい」

 

 

当然仕事のスケジュールなどあるはずもなく、慌てて荷物をまとめて家を飛び出しました。そして、ふと我に返れば既に品川駅。しばらく東京へは行かないと思っていたのに・・・。その日は会場から少し離れたホテルに1人で宿泊し、翌日に合流。

 

 

小浦先生を通じてクルム伊達選手に挨拶。ウォーミングアップの内容に関して「全てお任せします」と。本日、全日本選手権シングルス準々決勝、会ったばかりのむしょくトレーナーにウォーミングアップ一存とは・・・なんというコーチと選手の信頼関係!

 

 

いよいよ、ウォーミングアップ開始。今さらどうこう考えてもしょうがないので、自分の持っているドリルを行おうと腹を決めました。

 

 

↑ここまでが前フリです↑

 

 

「こんなドリルをやります。」とまず僕が見本で動く、すると簡単にコピー。少し見た目と自分の動き・感覚が違うと、僕に質問をしてそのギャップを埋める。

 

 

ものすごい洞察力と感性だなと思いましたが、一番驚いたのは体の外見の動きだけではなく、中身の動きまでコピーしていた事でした。ただソックリに動くのではなく、機能的に動きをコピーしていたのです。

 

 

そしてその瞬間に思いました

 

 

『あぁ、これはジュニア時代に徹底的に叩き込まれたに違いない』(ここ重要!)

 

 

なぜなら機能的な動きの習得は、たった数日・短期間では不可能だからです。

 

 

これなら全てのドリルに対応できる。それからはまったく遠慮なしで、クルム伊達選手の年齢も忘れて、繊細で激しいウォーミングアップ!

 

 


y004.JPGそして、シングルス・ダブルスの2冠達成!少しはウォーミングアップが役に立ったかも?

 

 

クルム伊達選手の強さの秘密が一部分ですが垣間見えた大会でした。

 

 

 

 

 

機能的な動きを1日で修得するのは不可能です。

 

 

陸上競技ではウォーミングアップ時に地味で繊細なドリルを毎日毎日行います。0.01秒、1cmでも記録を伸ばすには、機能的な動きは必要不可欠です。スピードを獲得するためには、絶対基本となる機能的な動きの積み重ねなのです。

 

 

機能的な動きが一度体に染み込めば、五体が自由に動く間は忘れる事はありません。逆に機能を無視した動きが体に染み込んでしまった場合は、動きを改善するのに長い時間が必要になります。

 

 

クルム伊達選手は、ウォーミングアップだけではなく、練習やトレーニングでも機能を無視した力任せの動きは行いません。徹底していますが、クルム伊達選手にとってはそれが【当たり前】なのだと思います。

 

 

全ての状況を試合のために繋げる。これぞプロフェッショナルです。

 

 

さて、機能・機能と連呼してきましたので、次回から機能について触れていきたいと思います。

 

 

持ちネタが少ないので、小出し小出しで進行してきます。

次回もよろしくお願いまします。

 

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夏を制す者は・・・!

 

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